『戦争で死んだ兵士のこと』を読んだ。
小泉吉宏さんの著書は、好んで読んでいます。
今回読んだ『戦争で死んだ兵士のこと』は、大人向けの絵本です。
30ページも無い絵本ですが、とても切なく、とても儚く、心にぐっときます。
今はのどかな森の中の湖のほとり、ひとりの兵士が死んでいる。
という言葉から始まる本は、一人の男性の人生を遡って表現しています。
男性の人生を考えると、切なくなります。
死ぬ10日前には、恋人にプロポーズをしていたし、5日前には友達と遊ぶ約束をしていた。
それなのに、今は湖のほとりで死んでいる。
また
両親が結婚して9年めにできた ひとり息子だった。
という言葉からは、9年目にしてようやく授かった子ではないかと思わされる。
そして、この両親の人生も遡って想像したくなりました。
一番心を締め付けられた言葉は
3歳の時、ブランコから落ちてひたいにケガをした。
その傷あとは今も残っている。
というところ。
冒頭で『死んでいる』と言っておきながら、『今も』という表現をしており、まるで生きているかのように感じさせられ、そのギャップに心を締め付けられました。
私にも、人生があります。
今では、自分の家族があり、子どもたちもおり、楽しい日々を送っています。
ただ生きているということが、どれだけ貴重なことかを感じさせてくれる本でした。
